【連載】コラム

小松和子のNatural Cosme Life

最近話題のヴィーガンコスメって?

最近話題のヴィーガンコスメって?

こんにちは!

今、世界中が新型コロナウィルスによって環境が大きく変わっている中、多くの人が、健康、心の豊かさ、自然との共存、そして持続可能な社会へと意識が変わり、これまで以上にオーガニック業界も注目され、大きく成長しようとしています。

最近はクラブハウスなどでもヴィーガンのROOMが開かれていて、聞いているとクラブハウスがきっかで自分もヴィーガンになったという人がいるようです。しかも若い男性が意外に多いのには驚き。都内ではヴィーガンの飲食店も急激に増え、コスメも同じく以前よりどんどん増えていているように感じます。

そもそもヴィーガンというのは、かなり厳格に「完全菜食主義」(ヴィーガニズム)という考え方を自分のライフスタイルの中に取り入れている人のことで、これは、簡単に説明してしまえば、衣食住の身の回りのものは動物由来のものをほぼ排除した生き方を選択しているということ。

ちなみにべジタリアンの人は、時折卵や蜂蜜、そして魚介類は少しだけ食べる、、、などの人がいるようです。ヴィーガン認証機関ではヴィーガンとベジタリアンの認識を分けて定義しているところもあるようですが、でもこれは製品に対してのルールを示していることがメインで、個人個人としては、はっきりした境界線はなく、人により微妙に考え方にも違いはあるようですが。。。良いとか悪いとかではなく、あくまでも思考の違いから生まれていると思います。

ヴィーガンは単純に「お肉が嫌いだから食べない!」

ということではなく、もっと深い部分での考え方があり、例えば、動物の権利を考慮したところでは、動物は人から搾取されたり残虐な扱いを受けることなく、それぞれの動物の本性にしたがって生きる権利があるとする考えから、商品を選ぶ際は、動物を傷付けたり殺したりしていない事を示すクルエルティフリーを選択するという形。

だからコスメの業界にも開発や製造工程において動物実験を一切行っていないという条件を意味します。なぜならラットなどの試験も、動物たちに痛みを伴い、苦しみを引き起こし、多くの動物の死を生み出してしまうから。

人は安全性を確認したい。

だから人ではなく動物の命に苦痛、そして犠牲にまでしてその核心を追求してしまう。。。動物実験にも動物愛護的にいろいろなルールがあるにせよ、複雑な気持ちになるのは確か。

それに、動物たちの犠牲により、確かに私たちは安全を手に入れることもできたと思うけれど、正直その実験は必要だろうか。。。と思うようなものまで普通に実験が採用されている。コスメでも、今は動物以外のものを利用して試験ができるケースがあるのに、原料の様々なエビデンスが欲しいがために動物実験をしてしまうわけです。

ヴィーガンコスメ

コスメの業界ではヴィーガンコスメと同じようにオーガニックコスメにも動物実験不可という考え方が存在します。ただ、オーガニックコスメに関しては、ヴィーガンでは懸念される成分、例えば、ヤギミルク、ラノリン、ミツロウやシルク、カルミンなどといった動物(昆虫)由来のものなどが使われていますのでヴィーガンと考え方は少し違う部分もあります。

オーガニックコスメに関しては、農薬や化学肥料を使わずに育てられた植物由来成分を主体とするルールがあり、また加工においても石油由来成分をできるだけ排除、ナノ成分やナノテクノロジー、さらに環境ホルモン成分など使ってはいけない成分など合成化学成分に対しても多くの規制があります。

オーガニックコスメとヴィーガンコスメって同じジャンルのような扱いにされている感があるのですが、実はそれぞれが使用許可された成分に関する違いがあるということも知っておく必要がありそうです。

ヴィーガンに関して、正直少し心配なことがあります。

ヴィーガンに関して、少し心配なのが栄養面でのこと。先ほどのクラブハウスなどをきっかけにヴィーガンになる人が多いというのは、その考え方やライフスタイルについてなかなか聞くことのできない議論をしていることで、その内容に共感をして、自分の生き方に変化が現れたということなのでしょう。

その考え方に共感したとしても、料理が苦手だったり、栄養の知識が少しもない、偏りがちな食事である場合、これは少し危険かもしれませんね。最近はヴィーガン=流行・おしゃれなイメージもあるようですし、自分の体のバランスを整えながらヴィーガン食を取り入れることが重要かと思います。菜食主義だからといってサラダやスムージーばかりを食べていればいいというわけではないのですね!

お料理のレパートリーなど増やして、心の幸福感もぐんと高めてヴィーガンLifeを楽しんでいただきたいと思います。ちなみに私はヴィーガンではありませんが、動物性たんぱく質は減らす努力をしています。基本は自分の健康のために何が必要かを考えて食の選択をしています。

コスメでもヴィーガン対応が増えています!

そしてコスメも年々、国内外からヴィーガン対応の製品が増えていますね。私が特にお勧めするヴィーガンコスメはオーガニックコスメの中のヴィーガン仕様のもの。これはオーガニックとヴィーガン両方の良い部分を同時に持っています。何を言っているかといいますと、たとえヴィーガンマークを持っているものであっても、よく見ると、意外にも多くの合成化学成分が使われている製品が多いからです。

先ほども書きましたが、ヴィーガンとオーガニックは同じではなく、共通する部分はあっても許可される成分に違いがある。

最近ヴィ―ガンネイルなんていうものもよく見かけますね。

ネイルは基本的にオーガニックと認められるのは世界でもドイツのメーカーただ1社だけ。基本的にオーガニックネイルはそれ以外存在しません。

なぜかというと、それだけネイルは人や環境に悪い成分を使わないと作れないということなんです。でもヴィ―ガンネイルはどうでしょう。

私のケースですが、たとえヴィ―ガンネイルであっても、爪につけると翌日の朝必ず乳房が痛くなります。

これは環境ホルモン成分などが体に影響しているわかりやすいケース。私は化学成分過敏症がありますので、一般の方より敏感に反応します。

え!って思うかもしれませんが、ヴィーガンコスメはメイクでもネイルでも完全にナチュラルではないケースが多いのです。

だからこそオーガニックコスメの中のヴィーガン仕様コスメが、合成化学成分もしっかりと規制が入るので安心。もちろん成分がある程度読める人はいろいろなヴィーガンコスメをジヤッジすることもできますね!

今は様々なビーガンマークがありますので一度調べてみてください。

 

Profile小松和子
ナチュラルコスメプロデューサー・ナチュラルコスメメイクアップアーティスト

小松和子

TVドラマ・CM・映画・雑誌などの分野で、フリーのヘアメイクアップアーティストとして数々の著名人を担当。自身の化学物質過敏症をきっかけに肌と化粧品に関する知識を独学で学び、2008年ナチュラルコスメ専門のヘアメイクアップアーティストとして転身。現在はナチュラルコスメプロデューサーとして、化粧品開発のプロデュースや講演・講座・企業研修・展示会・イベント・店舗プロデュースなど幅広く活躍中。一般向けのパーソナルナチュラルコスメ カウンセリングやメイク講座は、毎回すぐに予約が埋まる人気。2017年1月よりオーガニック・ナチュラルコスメと肌知識に特化したクラムスクール「Natural Life & Beauty Academy」を開校。

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